子どもたちと一緒に町づくりを-当麻町役場-

当麻で子育て

当麻町役場

当麻町役場に足を踏み入れると、その瞬間から木の良い香りがしてきます。木でできたスマホケース・名刺入れを持つほど木が好きな私は、細部まですべて木でできている当麻町役場に大興奮。

当麻町役場

当麻町役場

当麻町役場

当麻町役場

感動の声を出しそうになるも、間仕切りのないフロアでは職員さんたちがお仕事中だったので、なんとか抑えました。それにしても、全職員さんが見渡せてしまうこの造り、すごい。

今回、訪問をさせていただいたのは当麻町役場。そこで町長の菊川健一さんにお話を伺いました。

子どもたちと一緒に町づくりを

当麻町役場

―まず、北海道当麻町についてお聞きしたいです。

北海道当麻町は、子どもたちと一緒に“いい町づくり”に取り組んでいます。心安らぐ街づくりをしようと、「食」や「木」・「花」、それぞれの命をもらいながら生活していることへの感謝を育む町づくりをしているんです。

―「食」・「木」・「花」の3つですか。具体的にはどのようなことでしょう?

まず「食」育は、“田んぼの学校”が代表されます。子どもたちが給食で食べるお米を自分たちで作るのです。お米も本来は、種もみになって翌年には芽を出し、子孫を繋いでいく仕組みですよね。でも私たちは、その一番いい時期に刈り取っていただいているわけです。野菜も果物も、お肉もお魚も同じ子孫を繋ぐ宿命をもって生まれています。この話を子供たちに毎年するんですよ。食べる時に少し命のありがたみを感じてほしいな、と。10人のうち、1人や2人は思い出してくれるんじゃないかと願っています。

当麻町役場

次に「木」育は、“くるみなの木遊館”という木でつくられた遊具で遊べる施設があります。また、住宅をつくるときに当麻町の木材をさしあげるという制度も設けています。

また、中学校の机は自分で作っているのです。自分で作った机は、落書きしたり傷つけたりしないですよね。卒業の時は、その机の天板をプレゼントしています。そこに寄せ書きをしたりして思い出を持って帰ってほしい、と思って行っている取り組みです。

当麻町役場

そして「花」育は、当麻町が「大雪のバラ」というブランド花の産地なんです。花の優しさを感じ、感性を育んでほしいということで、花畑で遊べる“くるみなの庭”という施設もあります。

当麻町役場

その他にも、1歳から15歳までの誕生日には毎年町からプレゼントを贈るのです。1歳の誕生日には似顔絵をフレームに入れて、私が自ら渡しに行きます。また、1歳から小学校入学までは、絵本を二冊と、お母さんにバラの花束をプレゼント。小学校から中学校までは、本を担任の先生から教室でプレゼントしています。

“民間”から町長になって19年

当麻町役場

―では、町長になったきっかけを教えてください。

私は当麻町で生まれ育ち、土建屋の社長をやっていました。さっき申し上げたような町づくりをしたいと考えていたのですが、今までの町長は方針が違ったんですね。だったら私が自ら町長になろうと決心し、ありがたいことに総得票数6000票の中6票差で当選したのです。

それから町長を務めて19年目になります。民間から町長になる例は、このあたりの地域では少ないようです。役場にもともといた人が町長になる方が多いんですよ。

当時は両極端な見方があって。民間上がりは不安だけど、思い切った発想で改革できるのではないかという期待を抱かれていました。役場上がりは安定感があるけど、大きな流れの変化はない……と。

就任以来、いろいろなことに手を付けてきました。当時は国家財政や北海道の地方財政はどん底で、当麻町も良くありませんでした。

私は町長就任前からマズイと感じていましたが、役場に入ってからはこれが一番の心配事になりました。それからしばらくかけてなんとか持ち直し、公共建築物の耐震工事はすべて終わっています。おそらくこれは全道トップクラスなのではないでしょうか。

これらを達成できたのは、職員みんなで意思改革をしたからです。民間の考えを受け入れてくれました。

町民の代表として声を届ける

当麻町役場

―反対する者もいたのではないですか?

反対する方がほとんどでした。

役場だけに限った話ではありませんが、昨年通りやるのが一番楽なんですよ。何かを変えると、最初に議会議員が反対しました。職員も戸惑っていたし、理解できない人も多数いたのだと思います。でも間違いないことをやっていれば、後でいつか理解してくれるものです。

例えば、ここには議員専用の議事堂がなく、町民が使う講堂を一緒に使ってもらっています。これに対しても、ほとんどの議員さんが反対しました。しかし、これが町民の声だと思うのです。反対があっても、町民を代表して私が踏み込み改革しています。

結果的に今は議員の方々も喜んでくれています。それは、町民がそれについて理解してくれたからです。「うちの議員も素晴らしいね」と町民が褒めてくれるので、当麻町全体の雰囲気も良くなったと思います。

当麻町役場

当麻町役場

当麻町役場

―“民間上がり”ならではの視点というのは、やはり改革をする上で大切なのでしょうか。

そういう視点はやはり大事ですね。町長になって19年になりますが、未だにお金を使う時は痛ましい思いです。

例えば、自分で20~30万の買い物をするときはいろいろ比較して探しますよね。しかし行政となるとそのようなことをしないケースもあるのです。うちだけではなく、そういう行政は多いです。自分が使う時のように、よく考えて使わなければダメですよね。

この建物も入札業務をしていません。行政が建物を建てる場合、基本設計を発注して、さらに実施設計を発注し、業者を決め、施工管理も発注することが多いです。その都度経費が掛かってしまいますが、住宅を建てる時はそんなことしないですよね?なぜ役所になるとそんなことをするんだろう?と疑問に思いませんか。

この建物の場合、先に予算を示してから業者さんに提案してもらい、町民の入った委員会が決定しました。

当麻町役場

―すべて木造で、ほんとうに素敵です。こんな町役場ははじめて見ました。

板一枚、垂木一本すべて当麻町の木を使っています。今みなさんの目の前にあるテーブルも、樹齢150年の木をテーブルにしたものなんですよ。神社も寺社仏閣も、何百年と残っているものはすべて木造ですよね。この建物も、100年つかえると思っています。

みなさんにお出ししている紙コップホルダーも、廃材を利用してつくられたものなんです。茶碗洗いという仕事をなくしたのですが、お客様に紙コップは失礼なのでこちらを利用しています。

当麻町役場
(紙コップホルダーのセンスの良さに一同ざわつく)

この町に入り込んでいただければ、きっと良さをわかっていただけると思います。ぜひ、楽しんでくださいね。

当麻町役場

(ライター:産業能率大学4年 浅野有希)

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